男の世界、男の涙
さて、これまで反転図式や見た目の演出の妙技で楽しんできましたが、男はつらいよの真髄は表面的には無いところにあります。
寅さんが会話の有言の表ではなく、黙って言わないところに、男はとらいよ、が存在します。
普段のゴタゴタに焦点を当てるのは、寅さんという人間を理解してません。人間という個体的なものでは無いかも。 理想。幻では無い、概念が存在。
「寅さんは責めない」 もう忘れたよ。相手が反省しているのを追求しない。 品性。
理屈で、理論で、相手を、意味は無い。 衝動的な発言と、心での
これが出来ない。出来ないので寅さんを見て、ハードボイルドを勉強する。寅さんが恋をしなくなりというか、大衆的に、歳をとらない、もし漫画なら、幾らでも、教えてくれただそう。
でも、そういう事ではない。 人間はなぜ死ぬか。
ひとつの人生を魅せていただいた。
道しるべになった人もいる。
よくみんな言っている、寅さんのように自由に旅ができたら。
そうではない。 それが、大変なのは、寅さんよりリリーさんが教えてくれている。 かけがえない、対の存在。
50話でリリーさんが出てくれてうれしい。 単なるリリーさんという言葉ではない。 寅さん妄想とリリーさん現実で対。
見ているみんなも、坂東一座。 ・・・あなたも自分を演じている。 ペルソナ
・・・・・ ハードボイルドは自分主義ではない。 相手を気づかった行為。 どんなに相手を想える人が到達。 好き嫌いでは無い。
寅さんは、しゃべっているが、逆。「しゃべらない時」が真髄。 ・・・最後の反転図式の解説でした。
生きることは、つらいこと。
反転して、生きることは、楽しいこと (完)